5ちゃんねるの侮辱・暴言、開示請求で投稿者を特定できるか
5chの侮辱は単発では開示が厳しいが、「なんJ」「嫌儲」「鬼女」など特定板で執拗に叩かれている場合は、複数スレッド・複数レスをまとめて開示請求できる。同一IPから10件以上の侮辱投稿があれば「組織的嫌がらせ」として損害賠償100万円超も狙える。弁護士に全レスのURLリストを渡すこと。
5ch(5ちゃんねる) 侮辱で開示請求はできる?2022年厳罰化の影響
2022年7月7日に侮辱罪が厳罰化され、法定刑が「拘留・科料」から「1年以下の懲役・禁錮または30万円以下の罰金」に引き上げられました。これにより、侮辱行為の違法性が従来より重く評価されるようになり、5chでの侮辱的な書き込みに対しても開示請求が認められやすくなっています。特に、5chは「不特定多数が閲覧できる掲示板」であるため、「公然と」の要件を満たしやすく、侮辱罪の成立が認められやすい環境です。
5chの「勢いのあるスレ」と侮辱の認定
5chでは「勢い」というパラメータで、どのスレッドが多くの人に見られているかがわかります。勢いが高いスレッド(数百〜数千の勢い)で侮辱的な書き込みがされた場合、多数の人が閲覧していることが明らかなため、「公然と」の要件が明確に認められます。逆に、勢いが低いスレッドや過疎板での侮辱の場合、閲覧者数が少ないことを理由に開示が認められにくくなる可能性もありますが、近年の裁判例では「閲覧可能性」があれば十分とされる傾向にあります。
匿名掲示板だからこそ侮辱が悪質化する
5chは匿名掲示板であるため、投稿者は「特定されない」という錯覚から、TwitterやInstagramよりも過激な表現を使う傾向があります。「死ね」「消えろ」「ゴミ」「クズ」といった極めて悪質な侮辱が日常的に投稿されています。こうした悪質な侮辱は、侮辱罪厳罰化の趣旨に照らして、開示請求が認められる可能性が高いです。
5ch(5ちゃんねる) 侮辱の開示請求の費用と期間
費用は名誉毀損の場合とほぼ同額で、弁護士費用50〜100万円程度が相場です(着手金30〜50万円+成功報酬20〜30万円+仮処分の担保金)。5chは海外法人であるため、仮処分が必要になり、費用がやや高めになります。期間はログ保存期間(約90日)の制約があるため、3〜6ヶ月が目安です。侮辱の場合、損害賠償額は名誉毀損より低くなる傾向があるため(10万〜150万円)、費用対効果を弁護士とよく相談する必要があります。
5ch 侮辱での慰謝料の相場は?
5chでの侮辱による損害賠償(慰謝料)は10万〜150万円程度が相場です。名誉毀損(50万〜300万円)と比べると低い傾向にありますが、(1)投稿が長期間・多数回にわたる場合、(2)投稿によって精神疾患を発症した場合(診断書が必要)、(3)スレッドの「勢い」が高く、多数の閲覧者がいた場合、は増額される可能性があります。
5ch 個人を特定するための情報が書き込まれているか?
5chでの侮辱の開示請求で最も重要な論点の一つが「同定可能性」です。つまり、書き込みが「誰に対する侮辱か」が客観的にわかる必要があります。5chは匿名掲示板であり、実名が書かれていないケースも多いため、以下のような情報があると同定可能性が認められやすくなります。(1)名前・ニックネーム、(2)職業・所属(「○○大学の教授」「○○社の社長」等)、(3)居住地域、(4)過去の発言や行動の引用、(5)写真やSNSアカウントへのリンク。これらの情報が複数組み合わされることで、特定の個人を指していることが明らかになります。
5ch 特定のスレッドで継続的に侮辱されている場合
5chでは、特定の個人を標的にした「晒しスレ」「アンチスレ」が立てられることがあります。こうしたスレッドで継続的に侮辱的な書き込みがされている場合、(1)スレッド全体の削除依頼(5ch削除ガイドラインに基づく)、(2)複数の投稿者に対する一括開示請求、(3)スレッドの立て主(スレ立て)の特定と開示請求、を検討します。複数の投稿者がいる場合でも、ワッチョイやIDから同一人物の投稿をまとめて特定することが可能です。
5ちゃんねる 侮辱の開示請求の流れ【5ステップ】
証拠保全(スレッドのアーカイブ)
侮辱的な書き込みがあるスレッドのURL、投稿番号、投稿日時、書き込み内容をスクリーンショットで保存します。複数回の暴言がある場合は、すべての投稿を記録します。ワッチョイやIDがある場合は、それも記録しておきます。
弁護士相談(5ch開示の実績がある事務所)
5chの侮辱での開示請求に詳しい弁護士に相談します。侮辱罪厳罰化(2022年7月)以降の判例に詳しい弁護士を選ぶと有利です。費用対効果(開示費用と慰謝料のバランス)についても率直に相談しましょう。
5ch運営への仮処分申立て(IPアドレス開示)
東京地方裁判所に、Loki Technology Inc.を相手方とした発信者情報開示仮処分を申し立てます。侮辱での申立ての場合、投稿の悪質性(表現の程度、回数、継続期間等)を丁寧に主張することが重要です。2022年の侮辱罪厳罰化を踏まえた主張も有効です。
プロバイダへの開示命令(契約者情報)
開示されたIPアドレスから、接続元のプロバイダを特定し、発信者情報開示命令を申し立てて契約者の氏名・住所を開示させます。
投稿者特定と損害賠償・刑事告訴
投稿者を特定したら、慰謝料の請求(10万〜150万円)に加え、悪質な場合は侮辱罪(2022年改正後は1年以下の懲役等)での刑事告訴も可能です。
この組み合わせのポイント
- 2022年7月の侮辱罪厳罰化で、「事実の摘示がない暴言」でも開示が認められやすくなった
- 5chは匿名掲示板であるため、投稿者は油断して過激な表現を使う傾向がある
- 「勢い」が高いスレッドでの侮辱は、多数の閲覧者がいることが明らかなため「公然と」が認められやすい
- ワッチョイやIDから同一人物の複数投稿をまとめて特定可能
- 侮辱の損害賠償額は名誉毀損より低い傾向(10万〜150万円)のため、費用対効果の検討が必須
よくある質問
法的には可能ですが、実務的には1回の「バカ」程度では開示が認められにくいです。ただし、5chは匿名掲示板であり、投稿者は油断して過激な表現を使う傾向があります。繰り返しの暴言、極めて悪質な表現(「死ね」「消えろ」等)、明確に個人を特定した上での侮辱であれば、開示が認められる可能性が高まります。AIが侮辱の程度と開示の見通しを無料で診断します。
はい、5chは匿名掲示板ですが、すべての投稿にIPアドレスが記録されています。ログ保存期間内(約90日)であれば、仮処分によってIPアドレスを開示させ、そこからプロバイダ経由で契約者を特定できます。「匿名だから安全」というのは誤った認識です。特に2022年の侮辱罪厳罰化以降、5chでの侮辱的書き込みに対する開示請求が増加しています。
ワッチョイは、IPアドレスの一部を暗号化して表示する機能で、同一人物の複数の書き込みを推測できます。開示請求では、ワッチョイを手がかりに5ch運営に対してIPアドレスの開示を求めることができます。ワッチョイのハッシュ値とIPアドレスの対応表は5ch運営が保持しており、仮処分によって開示されます。