TikTok(ティックトック)で脅迫された場合の開示請求と刑事告訴
TikTokでの脅迫は、軽いノリで投稿されることが多いが、裁判所は「冗談」を理由に軽減しない。むしろ若年層の投稿者は「罪の意識が薄い」として悪質性が高く評価されるケースもある。10代の投稿者でも親権者に損害賠償を請求できるため、弁護士に「未成年の場合の対応」を確認すること。
TikTok(ティックトック)の脅迫コメント、開示請求の成功率
TikTokでの脅迫に対する開示請求は、成功率が高い類型です。「殺す」「学校に行く」「拡散する」等の直接的な害悪の告知は、脅迫罪(刑法222条)の構成要件を明確に満たすため、裁判所も権利侵害の明白性を認めやすいです。TikTokのコメント欄は不特定多数が閲覧できるため「公然性」の要件も満たしやすく、開示が認められる可能性が高いです。ただし、海外法人(シンガポール)への送達が必要なため、期間は6〜10ヶ月程度かかります。
TikTokのDMでの脅迫は開示請求できる?
TikTokのDM(ダイレクトメッセージ)での脅迫は、「公然性」がないため脅迫罪ではなく「強要罪」や「恐喝未遂」に該当する可能性があります。開示請求は可能ですが、コメント欄での脅迫と比べると「権利侵害の明白性」の立証がやや困難になります。ただし、DMで「○○しないと拡散する」等の強要があった場合は、強要罪(刑法223条、3年以下の懲役)として刑事告訴が可能です。
ライブ配信中の脅迫コメントの証拠保全
TikTokのライブ配信中に脅迫コメントをされた場合、ライブ終了後にコメントが残らないケースがあるため、リアルタイムで画面録画することが重要です。ライブ配信での脅迫は「多数のリアルタイム視聴者が同時に閲覧する」という点で、コメント欄以上に公然性が高く、悪質性が高いと評価されます。損害賠償額も高額化しやすい傾向があります。
TikTok(ティックトック)で脅迫された場合の緊急対応
脅迫を受けた場合の緊急対応手順は以下の通りです。(1)身の安全を確保:具体的な加害予告がある場合は警察(110番)に即時通報、(2)証拠保全:動画とコメントを画面録画で保存(URL・日時・アカウント名を記録)、(3)TikTokに報告:「暴力的な脅迫」として通報し、アカウント凍結を要請、(4)警察に被害届:サイバー犯罪相談窓口または最寄りの警察署、(5)弁護士に開示請求を依頼。学校でのトラブルに起因する場合は、学校・教育委員会への報告も並行して行います。
警察は動いてくれるのか?
TikTokでの脅迫について、近年は警察の対応が改善されています。特に「殺す」「学校に行く」等の具体的な加害予告は、脅迫罪として捜査の対象になります。若年層による学校いじめの文脈での脅迫は、社会問題化しており、警察も積極的に対応する傾向にあります。サイバー犯罪相談窓口(各都道府県警に設置、#9110)に事前相談することをお勧めします。
TikTok(ティックトック)で「学校に行く」「住所特定した」は脅迫?
「学校に行く」「住所特定した」「拡散する」といったコメントは、直接的な「殺す」という表現でなくても、被害者に恐怖を与える目的で行われた場合、脅迫罪に該当する可能性があります。判例では、害悪の告知が間接的であっても、被害者が畏怖する程度の内容であれば脅迫に当たるとされています。さらに、「住所特定した」という投稿は、個人情報の公開をちらつかせるものであり、プライバシー侵害の開示請求の根拠にもなります。
TikTok(ティックトック)脅迫の開示請求と刑事告訴の併用
脅迫の場合、刑事告訴(警察)と民事の開示請求(弁護士)を同時並行することが最も効果的です。刑事告訴では、警察の捜査権限によりプロバイダへの照会がスムーズに進む場合がありますが、損害賠償は請求できません。一方、民事の開示請求では、投稿者を特定した上で損害賠償(30万〜300万円)を請求できます。TikTokの場合、海外法人への送達に時間がかかるため、警察の捜査が先行して投稿者が特定される可能性もあります。
TikTok(ティックトック) 脅迫の開示請求の流れ【4ステップ】
証拠保全と安全確保
脅迫コメント・動画を画面録画で保存し、身の安全を確保します。具体的な加害予告がある場合は即座に警察に通報(110番)してください。学校でのトラブルの場合は学校にも報告します。
警察への被害届・刑事告訴
最寄りの警察署またはサイバー犯罪相談窓口(#9110)に被害届を提出します。脅迫罪(2年以下の懲役または30万円以下の罰金)として捜査を求めます。証拠として画面録画を持参してください。
弁護士への開示請求依頼(警察と並行)
警察の捜査と並行して、弁護士に発信者情報開示命令の申立てを依頼します。TikTokへの開示請求は国際送達が必要なため、海外法人への開示請求の経験がある弁護士を選びましょう。
投稿者の特定と損害賠償請求
開示された情報から投稿者を特定し、損害賠償を請求します(30万〜300万円が相場)。学校いじめのケースでは加害者が未成年の場合、親権者に対して賠償請求を行います。刑事告訴と併用することで示談金が高額化する傾向があります。
この組み合わせのポイント
- TikTokは若年層ユーザーが多く、学校トラブルに起因する脅迫が多い(加害者が未成年の場合は親権者が賠償責任)
- ライブ配信中の脅迫はリアルタイム視聴者が多数いるため「公然性」が極めて高い
- デュエット・スティッチで脅迫的な動画が拡散される二次被害のリスクがある
- 海外法人(シンガポール)への送達が必要で期間がかかるため、警察の捜査との併用が効果的
- 「学校に行く」「住所特定した」等の間接的脅迫でも、文脈により脅迫罪が成立する
よくある質問
はい、「学校に行く」という表現は、被害者に恐怖を与える目的で行われた場合、脅迫罪に該当する可能性があります。特に学校でのいじめの文脈では、「学校に行く=実害を加える」という意図が明確であるため、脅迫罪として警察に被害届を提出できます。すぐに証拠を保存して警察と弁護士に相談してください。
はい、可能です。DMでの「拡散するぞ」という脅迫は、強要罪または恐喝未遂に該当する可能性があります。開示請求は可能ですが、コメント欄での脅迫と比べると「公然性」がないため、権利侵害の立証がやや困難になります。ただし、実際に拡散された場合はプライバシー侵害として別途開示請求が可能です。
ライブ配信のアーカイブが残っていれば、そこから脅迫コメントを確認できる可能性があります。アーカイブもない場合は、ライブ配信を視聴していた他の視聴者が証言またはスクリーンショットを持っていないか確認しましょう。証拠がない場合は開示請求は困難ですが、同じアカウントから他の脅迫コメントがあればそれを根拠にできる場合があります。