Twitter(X)の侮辱・暴言、開示請求で投稿者を特定できるか

最終更新: 2026年2月6日 2022年改正プロバイダ責任制限法 対応
X(Twitter)のログ保存期間は約90日です。 投稿日から90日を過ぎるとIPアドレスが削除され、犯人の特定が困難になります。 AIで残り日数を診断する
Twitter(X)で「死ね」「バカ」「キモい」「消えろ」といった暴言を受けた場合、2022年7月の侮辱罪厳罰化により、以前よりも開示請求が認められやすくなっています。侮辱罪は「事実の摘示がなくても」成立するため、具体的な事実を挙げていない抽象的な罵倒であっても対象になります。ただし、名誉毀損と比べると開示のハードルはやや高く、投稿の悪質性や継続性が重要な判断要素になります。
専門家のワンポイント

2022年の侮辱罪厳罰化で「死ね」「消えろ」レベルの暴言でも開示が通るようになった。以前は「侮辱程度では無理」と断る弁護士が多かったが、今は状況が一変している。

法的根拠
侮辱
刑法231条(侮辱罪)※2022年厳罰化、民法709条、民法710条...
想定期間
3〜6ヶ月
ログ保存: 約90日
損害賠償相場
10万〜100万円(事実の摘示がない分、名誉毀損より低い傾向)
弁護士費用別途

Twitter(X)の侮辱で開示請求はできる?2022年厳罰化の影響

2022年7月7日に侮辱罪が厳罰化され、法定刑が「拘留・科料」から「1年以下の懲役・禁錮または30万円以下の罰金」に引き上げられました。これにより、侮辱行為の違法性が従来より重く評価されるようになり、開示請求においても「権利侵害の明白性」が認められやすくなっています。特にTwitter(X)では、不特定多数のユーザーが閲覧できるため「公然と」の要件を満たしやすく、開示が認められる傾向にあります。

侮辱と名誉毀損の違いは?

名誉毀損は「具体的な事実を挙げて」社会的評価を下げる行為、侮辱は「事実を挙げずに」抽象的に評価を下げる行為です。例えば、「Aさんは不倫している」は名誉毀損、「Aさんはバカだ」は侮辱に該当します。開示請求においては、名誉毀損の方が認容率が高い傾向がありますが、侮辱罪の厳罰化によりその差は縮まりつつあります。

1回だけの暴言でも開示請求できる?

法的には1回の投稿でも侮辱は成立します。ただし、開示請求が認められるかどうかは、投稿の内容・文脈・対象者の特定性などを総合的に判断されます。実務的には、単発の「バカ」程度では開示が認められにくく、(1)繰り返し投稿されている、(2)文脈上明らかに特定の個人を攻撃している、(3)表現が極めて悪質(「死ね」「殺す」等)といった事情があると認容されやすくなります。

Twitter(X) 侮辱の開示請求の費用と期間

費用は名誉毀損の場合とほぼ同額で、弁護士費用30〜60万円程度が相場です。ただし、侮辱の場合は損害賠償額が名誉毀損より低くなる傾向があるため(10万〜100万円)、費用対効果を弁護士とよく相談する必要があります。期間はTwitterのログ保存期間(約90日)の制約があるため、3〜6ヶ月が目安です。

侮辱での慰謝料の相場は?

侮辱による損害賠償(慰謝料)は10万〜100万円程度が相場です。名誉毀損(50万〜300万円)と比べると低い傾向にありますが、(1)投稿が長期間・多数回にわたる場合、(2)投稿によって精神疾患を発症した場合(診断書が必要)、(3)投稿が広くバズって拡散された場合、は増額される可能性があります。

Twitter(X)で「死ね」と言われた場合の対処法

「死ね」という投稿は、侮辱罪に加えて脅迫罪に該当する可能性もあります。まずスクリーンショットで証拠を保全し、(1)警察への相談(サイバー犯罪相談窓口、#9110)、(2)弁護士への相談(開示請求の検討)、(3)Twitter社への報告(アカウント凍結の要請)の3つを並行して進めることをお勧めします。「殺す」「家に行く」等のより具体的な表現がある場合は、脅迫罪として刑事告訴も視野に入れましょう。

Twitter社への通報だけでは不十分?

Twitter(X)の報告機能でアカウントを通報することは可能ですが、Twitter社がアカウントを凍結しても、投稿者の情報は開示されません。犯人を特定して損害賠償を求めるには、裁判所を通じた法的な開示請求が必要です。また、アカウントが凍結されると投稿者が新しいアカウントを作成して攻撃を続ける場合もあるため、根本的な解決には開示請求による特定が有効です。

Twitter(X) 侮辱で開示請求が難しいケースとは

以下のケースでは、侮辱での開示請求が難しくなります。(1)投稿の対象者が特定できない場合(誰に向けた投稿かわからない)、(2)投稿が社会通念上許容される範囲の批判に留まる場合、(3)投稿者がVPN等を使用してIPアドレスを秘匿している場合、(4)ログ保存期間(約90日)を過ぎている場合。特にTwitterではハンドルネーム同士のやり取りが多いため、「同定可能性」(投稿が被害者本人に向けたものであること)の立証が重要になります。

Twitter(X) 侮辱の開示請求の流れ【4ステップ】

証拠保全(スクリーンショット)

侮辱的な投稿のスクリーンショットを保存します。投稿のURL、日時、投稿者のアカウント名、投稿の前後の文脈(リプライの流れ等)も含めて保存しましょう。複数回の暴言がある場合は、すべての投稿を記録します。

弁護士相談(開示の見通し確認)

インターネット上の誹謗中傷に詳しい弁護士に相談し、侮辱での開示が認められる見通しがあるか判断してもらいます。侮辱の場合は損害賠償額が低い傾向があるため、費用対効果についても率直に相談しましょう。

発信者情報開示命令の申立て

東京地方裁判所に発信者情報開示命令を申し立てます。侮辱での申立ての場合、投稿の悪質性(表現の程度、回数、継続期間等)を丁寧に主張することが重要です。2022年の侮辱罪厳罰化を踏まえた主張も有効です。

投稿者特定と損害賠償・刑事告訴

開示されたIPアドレスからプロバイダに契約者情報を求め、投稿者を特定します。慰謝料の請求(10万〜100万円)に加え、悪質な場合は侮辱罪(2022年改正後は1年以下の懲役等)での刑事告訴も可能です。

この組み合わせのポイント

  • 2022年7月の侮辱罪厳罰化で、「事実の摘示がない暴言」でも開示が認められやすくなった
  • 「死ね」「消えろ」等の表現は侮辱に加え脅迫罪に該当する可能性があり、刑事告訴も視野に入る
  • リプライの文脈全体で判断されるため、前後のやり取りの証拠保全が重要
  • 侮辱の損害賠償額は名誉毀損より低い傾向(10万〜100万円)のため、費用対効果の検討が必須

よくある質問

法的には可能ですが、実務的には1回の「バカ」程度では開示が認められにくいです。繰り返しの暴言、極めて悪質な表現(「死ね」「消えろ」等)、明確に個人を特定した上での侮辱であれば、開示が認められる可能性が高まります。AIが侮辱の程度と開示の見通しを無料で診断します。

2022年7月の改正で、法定刑が「拘留(30日未満)・科料(1万円未満)」から「1年以下の懲役・禁錮または30万円以下の罰金」に引き上げられました。これにより、侮辱行為の違法性がより重く評価されるようになり、開示請求においても権利侵害が認められやすくなっています。公訴時効も1年から3年に延長されました。

はい、捨てアカウントであっても、ログ保存期間内であればIPアドレスの開示が可能です。IPアドレスからプロバイダ(ドコモ、au、ソフトバンク等)に対して契約者情報の開示を求め、投稿者を特定します。ただし、VPNやTor等を使用している場合は特定が困難になります。

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