YouTube(ユーチューブ)で個人情報・顔を晒された場合の開示請求
YouTubeでの顔出し・住所晒しは、動画が削除されても「違法アップロードサイト」に転載されているケースがある。動画タイトルで検索し、転載先も全て特定して証拠化すること。転載先の運営者にも損害賠償請求できる可能性があるため、弁護士に相談すべき。
YouTube 無断撮影・顔出し動画の開示請求、成功率は?
YouTubeで無断撮影された動画を公開された場合、肖像権侵害としてプライバシー侵害の開示請求が可能です。肖像権侵害の成功率は高く、特に(1)顔がはっきりと映っている、(2)本人と特定できる、(3)公開の同意を得ていない、という3要件が揃えば、開示が認められる可能性は80〜90%と非常に高いです。さらに、動画の内容が侮辱的・名誉毀損的なコメントを伴っている場合、複数の権利侵害として開示の根拠が強化されます。YouTubeの肖像権侵害通報機能を使えば動画削除も可能ですが、削除と開示請求は別の手続きです。
街撮り・盗撮動画の場合の対処法
無断で街中で撮影された動画(いわゆる「街撮り」)がYouTubeに公開された場合、肖像権侵害として開示請求が可能です。特に、(1)顔がアップで撮影されている、(2)尾行するように撮影されている、(3)性的な部分を強調して撮影されている(盗撮の疑い)、といった場合は、プライバシー侵害の悪質性が高く、開示が認められやすくなります。盗撮の場合は、迷惑防止条例違反として警察への被害届も並行して提出すべきです。
モザイク処理されている場合でも開示できる?
顔にモザイクがかかっていても、(1)声で本人と特定できる、(2)髪型・服装・体型で特定できる、(3)動画の文脈(場所、日時、状況の説明)で本人と特定できる、といった事情があれば、プライバシー侵害として開示が認められる可能性があります。判例では、モザイク処理があっても「同定可能性」(本人と特定できるか)が認められれば、肖像権侵害が成立するとされています。
YouTube リベンジポルノの開示請求と緊急対応
YouTubeで性的な画像・動画を無断で公開された場合(リベンジポルノ)、プライバシー侵害に加えて「私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律」(リベンジポルノ防止法)の対象になります。リベンジポルノ防止法では、3年以下の懲役または50万円以下の罰金という重い刑罰が定められており、民事の開示請求と刑事告訴を同時に進めることが強く推奨されます。緊急対応として、(1)YouTubeに即座に報告(性的コンテンツとして通報)、(2)警察に被害届提出(サイバー犯罪相談窓口)、(3)弁護士に開示請求を依頼、を並行して進めてください。
YouTube側の削除対応の速度
YouTubeは性的コンテンツや個人情報に関する通報に対して比較的迅速に対応します。リベンジポルノの場合、通報後24時間以内に削除されるケースが多いです。ただし、削除されてもログ保存期間内(約180日)であれば開示請求は可能です。動画が削除される前に、動画のURL、投稿日時、チャンネル情報を記録し、可能であれば画面録画で証拠を保全してください。
YouTube 住所・電話番号を晒された場合の開示請求
YouTubeの動画内またはコメント欄で住所・電話番号・本名などの個人情報が公開された場合、プライバシー侵害として開示請求が可能です。住所や電話番号の公開は、ストーカー被害や実害につながる危険があるため、裁判所も緊急性を認めやすく、手続きが迅速に進む傾向にあります。対応手順として、(1)スクリーンショット・画面録画で証拠保全、(2)YouTubeに個人情報として通報(コミュニティガイドライン違反)、(3)警察に相談(ストーカー規制法の適用を検討)、(4)弁護士に開示請求を依頼、を並行して進めます。
「ドクシング」(個人情報の組み合わせによる晒し)への対応
複数の個人情報(本名+住所、顔写真+職場名、SNSアカウント+本名等)を組み合わせて公開する行為は「ドクシング」と呼ばれ、近年厳しく取り締まられる傾向にあります。個々の情報は単体では公知の情報であっても、組み合わせることで本人が特定され、プライバシーが侵害される場合、裁判所は開示を認める傾向にあります。複数の情報源(SNS、ブログ等)から情報を集めて動画にまとめた場合も、プライバシー侵害に該当します。
YouTube プライバシー侵害の費用と損害賠償額
費用は弁護士費用40〜70万円が相場です。プライバシー侵害の損害賠償額は30万〜300万円程度ですが、(1)公開された情報の性質(住所・電話番号は高額化)、(2)動画の再生回数・拡散規模、(3)実被害の有無(ストーカー被害、嫌がらせ電話、転居を余儀なくされた等)によって大きく変動します。リベンジポルノの場合は200万〜500万円の慰謝料が認められるケースもあります。実被害がある場合、引越し費用や電話番号変更費用も損害賠償に含められます。
YouTube プライバシー侵害の開示請求の流れ【4ステップ】
証拠保全と緊急対応
動画の画面録画・スクリーンショットを保存します(動画URL、投稿日時、チャンネル名、再生回数を含む)。住所・電話番号が公開されている場合は、YouTubeへの緊急削除要請と警察への相談を並行して行います。
弁護士相談
YouTubeでのプライバシー侵害・肖像権侵害に詳しい弁護士に相談します。動画の内容、拡散状況、実被害の有無を踏まえて、開示請求の見通しと損害賠償の見込みを確認します。
発信者情報開示命令の申立て
東京地方裁判所に開示命令を申し立てます。プライバシー侵害の場合、権利侵害の明白性が認められやすく、手続きが比較的スムーズに進みます。リベンジポルノの場合は緊急性を主張します。
投稿者の特定と損害賠償請求
開示されたGoogleアカウント情報・IPアドレスから投稿者を特定します。損害賠償請求に加え、実被害(転居費用等)も含めて請求します。リベンジポルノの場合は刑事告訴も並行して進めます。
この組み合わせのポイント
- YouTube動画は顔・声が含まれるため、肖像権侵害・プライバシー侵害の立証がしやすい
- 街撮り・盗撮動画の場合、迷惑防止条例違反として警察への被害届も並行して有効
- リベンジポルノ防止法により、性的動画の公開には重い刑事罰(3年以下の懲役)
- YouTubeは肖像権侵害・個人情報の通報に対して比較的迅速に削除対応する
- 住所・電話番号の公開はストーカー被害に直結するため、裁判所も緊急性を認めやすい
よくある質問
(1)動画の画面録画・スクリーンショットで証拠保存、(2)YouTubeに肖像権侵害として通報(通常1〜3日で削除)、(3)警察に相談(盗撮の疑いがある場合)、(4)弁護士に開示請求を依頼。動画が削除されてもログ保存期間内(約180日)なら開示請求は可能です。削除要請と開示請求を並行して進めることが重要です。
はい、可能です。顔にモザイクがかかっていても、声、体型、髪型、服装、動画の文脈(場所、状況の説明)などから本人と特定できる場合、肖像権侵害・プライバシー侵害として開示が認められます。判例でも「同定可能性」(本人と特定できるか)が認められれば、肖像権侵害が成立するとされています。
両方に同時に相談してください。(1)警察(サイバー犯罪相談窓口)に被害届を提出し、刑事事件として捜査を求める、(2)弁護士に開示請求と損害賠償請求を依頼する、(3)YouTubeに緊急削除要請を行う、の3つを並行して進めることが最も効果的です。リベンジポルノ防止法により、投稿者には3年以下の懲役が科される可能性があります。