Googleマップの虚偽口コミ、開示請求で投稿者を特定する方法
Googleマップの口コミはGoogleアカウントに紐づくため、メールアドレスの特定精度が高い。開示請求で得られる情報は「Gmail」である可能性が高く、そこから芋づる式にYouTube投稿・Google Photoなど複数の誹謗中傷証拠が見つかることがある。弁護士に「Gmail周辺の証拠収集」を依頼すると賠償額が跳ね上がる。
Googleマップ 口コミ削除と開示請求の違い
Googleマップの誹謗中傷対策には「口コミ削除」と「開示請求」の2つのアプローチがあります。口コミ削除はGoogleに対して違反報告を行い、ポリシー違反として削除を求める手続きです。一方、開示請求は裁判所を通じてGoogle LLCに投稿者の情報開示を求め、投稿者本人に損害賠償を請求する法的手続きです。削除だけでは投稿者は特定できず、同じ人物が別アカウントで再び悪質な口コミを投稿するリスクがあります。根本的な解決には、開示請求で投稿者を特定し、法的責任を追及することが最も効果的です。
Googleの口コミ削除は成功しやすい?
Googleマップの口コミポリシーは比較的厳格で、虚偽のレビュー、攻撃的な表現、利害関係者(競合店等)による投稿は削除対象になります。Googleマイビジネス管理画面から「不適切なクチコミとして報告」を選択し、具体的な理由を記載して送信します。ただし、Googleの判断基準は不透明で、削除されるまでに数週間〜数ヶ月かかることもあります。削除申請中でも、並行して開示請求の準備を進めることをお勧めします。
削除されなかった口コミでも開示請求できる?
はい、Googleが削除を認めなかった口コミでも、裁判所が名誉毀損と認定すれば開示は可能です。Googleの削除基準と裁判所の判断基準は異なるため、削除が認められなかったからといって開示請求を諦める必要はありません。むしろ、削除されずに長期間掲載され続けている口コミほど、被害が継続しているという主張が強くなり、損害賠償額も増える傾向にあります。
Googleマップ 開示請求の成功率と費用相場
Googleマップの虚偽口コミに対する開示請求の成功率は、証拠が十分であれば70〜80%程度です。「食中毒が出た」「無許可営業」といった具体的な虚偽事実の摘示は名誉毀損として認められやすい一方、「まずかった」「接客が悪い」といった主観的な感想は正当な消費者の意見として保護されるため開示が難しくなります。費用は弁護士費用として40〜80万円程度が相場です。従来は海外法人であるGoogle LLCに対する手続きが必要で翻訳費用もかかりましたが、2024年以降は日本法人(グーグル合同会社)への手続きが認められるケースも増え、費用は下がりつつあります。
損害賠償額はいくらになる?
Googleマップの虚偽口コミによる損害賠償は、50万〜500万円が相場です。賠償額は(1)口コミの拡散による売上減少額、(2)店舗の評価スコアの低下(星1つの投稿は特に影響大)、(3)口コミが掲載されていた期間、(4)投稿内容の悪質性で決まります。売上データとGoogle Analyticsのアクセス数の変化を組み合わせて立証すると、数百万円の賠償が認められるケースもあります。
競合店による嫌がらせ口コミの開示請求
Googleマップでは、競合店が自店舗を装って星1評価を投稿する「ネガティブSEO」が横行しています。競合による投稿であることが立証できれば、名誉毀損に加えて不正競争防止法2条1項21号(信用毀損行為)も根拠にできます。不正競争防止法を適用すると、差止請求(今後の嫌がらせの禁止)も可能になるという大きなメリットがあります。複数のアカウントから同時期に低評価が集中している場合、IPアドレスの一致や投稿パターンの類似性から、同一人物または組織的な犯行であることを推認できます。開示請求で複数アカウントの投稿者が同一人物だと判明すれば、損害賠償額も大幅に増額されます。
競合店だと証明できなくても開示できる?
競合店であることを事前に証明する必要はありません。まず開示請求で投稿者を特定し、その後の調査で競合店の関係者だと判明するケースも多いです。開示請求の段階では「虚偽の事実を摘示して名誉を毀損した」という事実だけを立証すれば十分です。投稿者が特定できた後で、競合店との関係が判明すれば、不正競争防止法に基づく別訴の提起も検討できます。
Googleマップの星だけレビュー(テキストなし)は開示できる?
Googleマップでは星の評価だけを付けてテキストを記載しないレビューも可能ですが、このタイプのレビューは開示請求が極めて困難です。名誉毀損は「事実の摘示により社会的評価を低下させる」ことが要件であり、星の評価だけでは「具体的な事実の摘示」が認められないためです。ただし、同一アカウントが複数の星1レビューを連続投稿している場合や、テキストレビューと星だけレビューを組み合わせている場合は、一連の行為として開示が認められる可能性があります。星だけレビューの嫌がらせが続いている場合は、Googleへの削除申請を優先しつつ、弁護士に相談して開示の可能性を検討しましょう。
Googleマップ 開示請求の期間とタイムリミット
Googleのログ保存期間は約180日(6ヶ月)と言われており、TwitterやInstagram(90日)と比べると長めですが、それでも時間との勝負です。開示命令の申立てから投稿者の特定までには最短でも3〜6ヶ月かかるため、口コミ投稿から3ヶ月以内には弁護士への相談を開始する必要があります。また、Googleマップの口コミはGoogleアカウントに紐づいているため、メールアドレスの開示が得られる可能性が高く、IPアドレスだけでなくGmailアカウント情報からの特定ルートも期待できます。
ログ保存期間を過ぎた場合の対応策
ログ保存期間を過ぎてしまった場合、(1)同一アカウントが他の店舗にも口コミを投稿していれば、その新しい投稿のログから特定できる可能性がある、(2)Googleマップのレビュアープロフィールに氏名・写真が掲載されていれば、それが特定の手がかりになる、(3)投稿内容から投稿者を推定できる場合(常連客、元従業員等)は、その人物を相手に民事訴訟を提起する手段もあります。諦める前に必ず弁護士に相談してください。
Googleマップ 名誉毀損の開示請求の流れ【4ステップ】
証拠保全とGoogle削除申請
口コミのスクリーンショット(投稿日時、投稿者名、評価、本文を含む)を保存します。Googleマイビジネスから「不適切なクチコミとして報告」を行い、削除を求めます。削除と開示請求は並行して進めましょう。
弁護士に相談(国際訴訟対応可能な事務所)
Googleマップの開示請求は、Google LLC(米国法人)またはグーグル合同会社(日本法人)を相手方とするため、国際訴訟の経験がある弁護士に相談することが重要です。売上データやアクセス解析データも準備しておきましょう。
発信者情報開示命令の申立て
東京地方裁判所に発信者情報開示命令を申し立てます。Googleマップの場合、投稿が「虚偽の事実」であることの立証が重要です。食品衛生法の検査結果、営業許可証、第三者の評価(他の口コミサイトでの高評価等)を証拠として提出します。
投稿者の特定と損害賠償請求
開示されたGmailアドレスやIPアドレスからプロバイダに契約者情報を照会し、投稿者を特定します。特定後は損害賠償(50万〜500万円)を請求します。不正競争防止法に基づく差止請求も検討しましょう。
この組み合わせのポイント
- Googleマップは店舗集客に直結するため、虚偽口コミによる売上損失の立証が比較的容易
- ログ保存期間が約180日と他SNSより長く、証拠保全の猶予がある
- Googleアカウント(Gmail)と紐づいているため、メールアドレスからの特定ルートも期待できる
- 口コミ削除(Google申請)と開示請求(裁判所)を並行することで、迅速かつ根本的な解決が可能
- 競合店による組織的な嫌がらせの場合、不正競争防止法で差止請求も可能
よくある質問
両方を同時並行で進めることを強くお勧めします。Googleへの削除申請は無料で迅速(数日〜数週間)ですが、投稿者は特定できません。開示請求は時間と費用がかかりますが、投稿者を特定して損害賠償を請求できます。削除申請中でも証拠保全はしっかり行い、弁護士への相談も並行して進めることで、万全の対策が取れます。
弁護士費用として40〜80万円が相場です。Google LLCが海外法人であるため、従来は翻訳費用(10〜20万円)も必要でしたが、2024年以降は日本法人(グーグル合同会社)経由の手続きが可能になり、費用を抑えられるケースが増えています。ただし、開示後の損害賠償で50万〜500万円を請求できるため、費用対効果は高いです。
星だけの評価は「事実の摘示」がないため、単発では開示が難しいです。ただし、同一アカウントが複数回の星1投稿を繰り返している場合や、他のテキストレビューと組み合わせて一連の嫌がらせと認められる場合は、開示が可能になるケースがあります。AIが評価パターンを分析し、開示の可能性を無料診断します。