2022年改正プロバイダ責任制限法 対応 最終更新: 2026年10月8日

Instagram開示請求の方法と流れ【2026年版】Meta社への手続き・投稿タイプ別の可否を解説

この記事の結論

Instagramでの誹謗中傷に対する発信者情報開示請求を解説。運営元Meta社の法的な位置づけ、情報流通プラットフォーム対処法の条文に基づく裁判手続き、投稿タイプ別(コメント・DM・ストーリー・リール・ライブ)の開示可否を公的情報のみで整理しました。

Instagramで誹謗中傷を受けた場合、投稿者を特定する手段として「発信者情報開示請求」があります。InstagramはMeta Platforms, Inc.(米国法人)が運営しており、国内サービスとは異なる特徴があります。本記事では、総務省の公式届出資料と情報流通プラットフォーム対処法の条文だけを根拠に、Meta社の実務上の位置づけ・裁判手続きの流れ・投稿タイプ別の開示可否を整理します。弁護士費用の相場や慰謝料の金額は、出典を確認できないため本記事では断定しません。

Instagramで開示請求が必要になるケース

Instagramは国内で幅広い世代に利用されている写真・動画共有SNSです。コメント欄・ダイレクトメッセージ(DM)・ストーリーズでの誹謗中傷が後を絶たず、画像や動画を伴う投稿は文字だけの投稿より拡散力が高いため、被害が急速に広がりやすいという特徴があります。

違反類型Instagramでの具体例想定される法的根拠
名誉毀損「〇〇は整形している」「不倫している」等をコメントやリールで拡散刑法230条・民法709条
侮辱「ブス」「キモい」等のコメント・ストーリーでのメンション刑法231条(2022年施行の改正で法定刑が引き上げ)
プライバシー侵害本人の顔写真・自宅写真・位置情報の無断投稿民法709条(判例上の人格権侵害)
脅迫DMで「殺す」「家に行く」、コメントで脅す投稿刑法222条
業務妨害(虚偽の口コミ等)店舗アカウントへの虚偽の口コミ・偽レビューの投稿刑法233条
なりすまし本人の写真を使った偽アカウントの作成・運用民法709条(氏名権・肖像権等の人格権侵害)

権利侵害の類型ごとの慰謝料の相場は事案によって大きく異なり、当サイトでは誹謗中傷の慰謝料相場で個別に整理しています。Instagram特有の増額要因(画像・動画による拡散等)もあわせて解説していますので、本記事では重複を避け割愛します。

Instagramは画像・動画中心のプラットフォームであるため、文字だけのSNSと比べて次のような特有の問題が起こりやすい傾向があります。

  • 画像加工による誹謗中傷:本人の写真を加工・合成して侮辱的な画像を作成するケース
  • ストーリーの一時性:24時間で表示が終了するストーリーでの誹謗中傷は証拠保全のタイミングが重要
  • リールの拡散力:レコメンドにより投稿者のフォロワー以外にも拡散され、被害が急速に広がりやすい
  • なりすまし被害:顔写真を使った偽アカウントの作成が、文字主体のSNSより容易

Meta社がIPアドレス等のログを何日間保存しているかは、公式に日数として公表されていません。プロバイダ側のログ保存期間も事業者ごとに異なります(プロバイダのログ保存期間一覧)。投稿を発見したら、日数の目安にかかわらず、証拠保全と弁護士への相談をできるだけ早く始めることが重要です。

開示請求の全体像 — 手順フロー

Instagramでの開示請求は、大きく分けて4つの段階で進みます。国内サービスとの最大の違いは、相手方がMeta Platforms, Inc.(米国カリフォルニア州)である点です。

STEP 1

証拠保全(最重要)

投稿のスクリーンショット(URLバー入り)、ストーリーの画面録画、コメント前後の文脈を保存します。ストーリーは表示が24時間で終了するため、発見直後の保全が必須です。

STEP 2

裁判所への発信者情報開示命令の申立て

裁判所に対し、投稿者のIPアドレス・ログイン時情報等の開示をMeta社に命じるよう申し立てます(情報流通プラットフォーム対処法第8条)。

STEP 3

プロバイダへの契約者情報開示請求

取得したIPアドレスからプロバイダ(NTT、KDDI、ソフトバンク等)を特定し、契約者の氏名・住所の開示を求めます。

STEP 4

投稿者への法的措置

特定した投稿者に対し、損害賠償請求(慰謝料)・刑事告訴・投稿削除要請・示談交渉などを検討します。

Meta社の実務上の特徴 — 運営元・国内の窓口

Instagramの開示請求では、相手方であるMeta社がどのような事業者として扱われているかを知っておくと、手続きの見通しが立てやすくなります。以下は総務省と国税庁法人番号公表サイトが公表している情報だけをまとめたものです。

項目内容
運営法人Meta Platforms, Inc.(米国カリフォルニア州)
日本国内の子会社Facebook Japan合同会社(東京都港区に登記。国税庁法人番号公表サイトで確認)。発信者情報開示命令の申立ては、実務上サービス提供主体であるMeta Platforms, Inc.を相手方として行うのが一般的です。
大規模特定電気通信役務提供者への指定総務省は情報流通プラットフォーム対処法第20条第1項に基づき、2025年4月30日付でMeta Platforms, Inc.を大規模特定電気通信役務提供者に指定(対象サービス:Facebook・Instagram・Threads)
国内における代表者・代理人の届出義務指定を受けた大規模特定電気通信役務提供者は、外国法人の場合「国内における代表者又は国内における代理人の氏名又は名称及び国内の住所」等を総務大臣に届け出る義務があります(同法第21条第1項第2号)
削除申出窓口(Instagram・Threads)https://help.meta.com/requests/1905988783530981/(総務省に届け出られた公式窓口)
削除基準Metaのコミュニティ規定

上記の「削除申出窓口」は、投稿の削除を求めるための公式ルートです。投稿者を特定する発信者情報開示命令(次の章)とは別の手続きであり、削除申出をしても投稿者の氏名・住所は開示されません。投稿者の特定が目的の場合は、証拠保全のうえで裁判所への申立てが必要です。

Meta社の一般的な情報開示方針について、Meta社自身は「受領したすべての政府からの請求について、法的に有効かどうかを精査する」と説明しています(Meta Transparency Center)。ログの保存日数など、より具体的な運用内容までは公表されていません。

発信者情報開示命令の裁判手続 — 条文で見る流れ

発信者情報開示命令は、情報流通プラットフォーム対処法(正式名称:特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律)第4章(第8条から第19条)に定められた裁判手続です。Instagramのように相手方が外国法人の場合も、この手続きの枠組み自体は国内サービスと同じです。

条文内容
第8条(発信者情報開示命令)裁判所は、権利を侵害されたとする者の申立てにより、決定でMeta社に対し発信者情報の開示を命ずることができる
第9条・第10条(管轄)相手方の主たる事務所が日本国内にない場合、代表者その他の主たる業務担当者の住所地等を基準に管轄が定まる
第11条(申立書の写しの送付等)裁判所は申立てが不適法・理由がないことが明らかな場合を除き、申立書の写しを相手方に送付し、当事者の陳述を聴かなければならない
第13条・第14条(取下げ・異議の訴え)決定に不服がある当事者は、告知を受けた日から1か月以内に異議の訴えを提起できる
第15条(提供命令)Meta社が保有する情報から契約プロバイダを特定できる場合、その氏名等情報を提供するよう命じることができる
第16条(消去禁止命令)事件が終了するまでの間、Meta社が保有する発信者情報を消去してはならないと命じることができる

実務上とくに重要なのが第15条の提供命令と第16条の消去禁止命令です。この2つの命令により、1つの手続きの中でMeta社からプロバイダの手がかりを得て、ログが消えないよう保全しながら次の段階に進めるようになっています。

また、開示関係役務提供者(Meta社等)には、開示請求を受けた際に投稿者本人の意見を聴く義務があります(同法第6条第1項)。これが実務上「発信者情報開示に係る意見照会書」と呼ばれる書面のやり取りの法的根拠です。

なお、開示請求の裁判管轄について、相手方が法人でその主たる事務所又は営業所が日本国内にない場合は、代表者その他の主たる業務担当者の住所地を管轄する地方裁判所(最終的には最高裁判所規則で定める地)に申し立てることになります(同法第9条・第10条)。この点は国内に事務所を持つ事業者への開示請求と異なる、Instagram特有の実務上のポイントです。

投稿タイプ別の開示可否と難易度

Instagramにはフィード投稿・ストーリー・リール・ライブ・DM・コメントなど多様な投稿タイプがあり、それぞれで開示請求の可否・難易度が異なります。

投稿タイプ開示可否難易度証拠保全の注意点
フィード投稿(写真・動画)可能低い投稿URL・キャプション・コメント欄を含めてスクショ
コメント可能低い投稿者名・コメント全文・日時を含めて保存
リール(短尺動画)可能低い画面録画で動画全体を保存。URLもスクショ
ストーリー可能中程度表示が24時間で終了するため即時保全が必須
ストーリーハイライト可能低いプロフィールに残るため保全はしやすいが、削除される前に
インスタライブ(ライブ配信)条件付き高いリアルタイムの画面録画が実質唯一の保全方法
DM(ダイレクトメッセージ)原則不可非常に高い「特定電気通信」に該当しないため対象外。脅迫等は刑事手続きで対応
消えるメッセージ(バニッシュモード)原則不可非常に高い既読後に自動消去されるため保全が極めて困難
鍵アカウント(非公開)の投稿条件付き中程度フォロワー数等から「不特定の者」への発信といえるかが争点

DMが原則、開示請求の対象外になる理由

InstagramのDMで誹謗中傷を受けた場合、「開示請求できないのか」と疑問に思う方が少なくありません。結論として、情報流通プラットフォーム対処法に基づく開示請求は、原則としてDMには適用されません。

要件フィード投稿・コメントDM(ダイレクトメッセージ)
「特定電気通信」該当性(同法第2条第1号)該当する(不特定の者によって受信されることを目的とする)該当しない(特定の相手だけが受信する)
開示請求(同法第5条)の適用適用される適用されない
開示請求の可否可能原則不可
代替手段ー刑事告訴(脅迫罪・ストーカー規制法違反等)による捜査機関からの照会

DMの内容が脅迫・ストーカー行為などの刑事犯罪に該当する場合は、刑事告訴を行うことで、捜査機関が捜査関係事項照会等を通じてMeta社に発信者情報を照会できる可能性があります。この場合の手続きは民事の開示請求とは別ルートであり、警察・検察との相談が前提になります。

ログの保存期間と早く動くべき理由

「Instagramのログは何日で消えるのか」は多くの方が気にする点ですが、Meta社は現時点でIPアドレス等のログの保存期間を日数として公式には公表していません。プロバイダ側のログ保存期間も事業者ごとに差があります(一般的な傾向はプロバイダのログ保存期間一覧を参照)。

公式に日数が分からないからこそ、法律上は次の2つの手段でログが消えるリスクに備える仕組みが用意されています。

  • 消去禁止命令(情報流通プラットフォーム対処法第16条):発信者情報開示命令事件が終了するまでの間、Meta社が保有する発信者情報の消去を裁判所が禁止する命令です。
  • 提供命令(同法第15条):Meta社からプロバイダの手がかりを早期に得ることで、次の手続きに素早く移行できます。

具体的な保存日数が公表されていない以上、「まだ大丈夫」と自己判断するのは危険です。投稿を発見したら、日数の目安を待たずに証拠保全と弁護士への相談を始め、必要に応じて消去禁止命令の申立てを検討してください。

新制度と旧制度の違い — Instagramのケース

2022年10月に施行された改正(発信者情報開示命令の新設)により、Instagram(Meta社)への開示請求でも新制度・旧制度の両方が利用可能です。制度としての違いは次のとおりです。

比較項目新制度(開示命令)旧制度(仮処分+訴訟)
手続きの回数原則1回(Meta社+プロバイダを一括して申立て可能)2回((1)Meta社への仮処分 (2)プロバイダへの訴訟)
担保金不要必要(仮処分の際に供託。後日返還)
裁判所手数料(収入印紙代)1,000円(民事訴訟費用等に関する法律 別表第一 十六の項)仮処分の申立てで2,000円(同法別表第一 十の項)。本訴訟の手数料は請求内容に応じて別途算定されます
ログイン時情報の開示明文で認められる(電話番号・メールアドレス等)認められない場合がある
ログ消去への対応消去禁止命令(第16条)で対応裁判外の保全要請に頼る場面が多い

弁護士費用や手続き全体にかかる総額の目安は、事務所や事案によって幅が大きいため本記事では示していません。詳しくは開示請求の費用をご覧ください。

費用について — 裁判所費用と弁護士費用の考え方

開示請求の費用は「裁判所に納める実費」と「弁護士費用」に分けて考える必要があります。裁判所の実費は法律で金額が定まっているため、出典を示して確認できる範囲だけを記載します。

費目金額根拠
発信者情報開示命令の申立手数料(収入印紙代)1,000円民事訴訟費用等に関する法律 別表第一 十六の項
仮処分(旧制度)の申立手数料2,000円同法別表第一 十の項
郵便切手(予納郵券)裁判所ごとに異なる申立てを行う裁判所に確認が必要

弁護士費用は事務所により異なります。本記事では出典を確認できる裁判所の実費のみを記載しており、着手金・報酬金の相場は断定していません。正確な費用は依頼予定の弁護士に直接お問い合わせください。費用全体の考え方は開示請求の費用もあわせてご覧ください。

期間の考え方

発信者情報開示命令は、大まかに次の順序で進みます(情報流通プラットフォーム対処法の条文に基づく手続きの順序)。

  1. 証拠保全・弁護士相談
  2. 裁判所への発信者情報開示命令の申立て(第8条)。必要に応じて消去禁止命令(第16条)・提供命令(第15条)もあわせて申し立てる
  3. 裁判所が申立書の写しをMeta社へ送付し、当事者の陳述を聴く(第11条)
  4. 開示命令の発令、またはMeta社側の意見を踏まえた審理
  5. 決定に不服がある場合は1か月以内に異議の訴え(第14条)が提起されることがある
  6. プロバイダへの開示請求(提供命令で得た情報をもとに、同様の手続きを行う)

手続き全体でどの程度の期間がかかるかは事案ごとに大きく異なるため、一般的な目安は開示請求の期間で解説しています。Instagramの場合、相手方が日本国内に主たる事務所を持たないため、第11条の送付・陳述聴取の手続きに国内サービスより時間がかかる可能性がありますが、具体的な追加日数を示す公式データはありません。

開示が認められやすいケース・認められにくいケース

開示が認められるかどうかは、投稿内容・表現方法・被害の程度によって個別に判断されます。断定はできませんが、一般的な法的判断の傾向を整理します。

認められやすい傾向にあるケース理由の傾向
具体的な事実を示すコメントでの名誉毀損(例:「この人は詐欺師」等)具体的事実の摘示があり、社会的評価の低下が明白といえるため
なりすましアカウントの作成肖像権・氏名権など人格権の侵害が複合的に認定されやすいため
プライベート写真の無断投稿プライバシー権の侵害が明確であるため
店舗への虚偽レビュー投稿営業上の損害が具体的に立証しやすいため
認められにくい傾向にあるケース理由の傾向
サービスへの正当な批判(体験に基づく感想)正当な消費者としての意見表明として保護されやすいため
漠然とした悪口(1回限り)権利侵害の程度が軽微とされやすいため
対象が特定できない投稿特定の個人への権利侵害と認定しにくいため
DMでの中傷(民事の場合)「特定電気通信」に該当せず、対象外となるため

投稿が開示の対象になるかどうかは、投稿タイプや公開範囲によっても結論が変わります。無料AI診断で初期判断を行ったうえで、弁護士に相談するのが効率的です。

開示請求されたらどうする?(加害者側の対応)

「Instagramの投稿について開示請求された」「Meta社から意見を聴かれた」という方もいます。開示関係役務提供者は、開示請求を受けたときに投稿者本人の意見を聴く義務があります(情報流通プラットフォーム対処法第6条第1項)。対応の詳しい流れは開示請求されたらで解説していますので、ここではInstagram特有の注意点だけをまとめます。

  • 意見照会の内容がどのInstagram機能(コメント・フィード・ストーリー等)に関するものかを確認する:機能によって対応方針が変わり得ます。
  • 該当投稿やアカウントを削除しない:既に証拠保全されている可能性が高く、証拠隠滅とみなされて心証が悪化するおそれがあります。
  • 被害者に直接DMを送らない:二次加害とみなされ、損害賠償額が増額されるリスクがあります。
  • アカウントを切り替えて反論しない:新たな誹謗中傷として追加の開示請求の対象になり得ます。
  • 意見照会を無視しない:期限内に回答しないと、裁判所の判断に影響する可能性があります。

投稿が違法であることを自覚している場合、早期の弁護士相談と示談の検討が現実的な対応です。詳しい判断基準やフローチャートは開示請求されたらをご覧ください。

Instagram特有の証拠保全のポイント

証拠保全の基本的な考え方や撮り方のチェックリストは証拠保全の方法で詳しく解説しています。ここではInstagram特有の注意点だけをまとめます。

投稿タイプ保全方法緊急度
ストーリー画面録画+スクショの両方。アカウント名・時刻表示を含める最高(表示が24時間で終了)
インスタライブリアルタイムで画面録画するしか方法がない最高(配信終了で見返せなくなる場合がある)
DM(消えるメッセージ含む)メッセージ画面のスクショ。送信者名・日時を含める高い(既読前・削除前に)
フィード投稿・リールURLバー入りでスクショ、動画は画面録画中(削除されるまでは残る)

ストーリーは表示が24時間で終了します。「後で保存しよう」は通用しません。発見したらその場で画面録画を開始し、録画開始時に端末の時計が映るようにしてください。撮影日時を記録するため、端末の時計を画面内に含めるのも有効です。

より強力な保全手段として、公証人による事実実験公正証書や、ウェブ魚拓・Internet Archiveの活用があります。ツールの比較や具体的な撮り方は証拠保全の方法をご覧ください。

出典・参考情報

弁護士費用・慰謝料の具体的な金額は、公的な統計や一次情報での裏付けが取れなかったため本記事には記載していません。事案ごとに大きく異なるため、正確な金額は依頼予定の弁護士に直接お問い合わせください。制度・条文・裁判所の実費は2026年9月16日時点の情報であり、改正等により変更される場合があります。必ず最新の公式情報をご確認ください。

よくある質問(FAQ)

Q.Instagramで開示請求するといくらかかりますか?

A.裁判所に納める手数料(収入印紙代)は、発信者情報開示命令の申立てで1,000円です(民事訴訟費用等に関する法律 別表第一 十六の項)。これに加えて弁護士費用が発生しますが、弁護士費用は事務所や事案の難易度によって幅があり、当サイトとして一律の相場は示していません。費用の考え方の全体像は開示請求の費用で解説しています。正確な見積もりは依頼予定の弁護士に直接確認してください。

Q.Instagramのストーリーで誹謗中傷されました。24時間で消えた後でも開示請求できますか?

A.ストーリーの表示自体は24時間で終了しますが、Meta社側にログが残っている限り開示請求の対象になり得ます。ただしMeta社はIPアドレス等のログの保存期間を日数で公式に公表していません。プロバイダ側のログも事業者ごとに保存期間が異なります(プロバイダのログ保存期間一覧)。表示が消える前の画面録画と、発見後すぐの弁護士相談が最も確実な対策です。

Q.InstagramのDM(ダイレクトメッセージ)でも開示請求できますか?

A.原則としてできません。情報流通プラットフォーム対処法が定める発信者情報の開示請求は「特定電気通信」(同法第2条第1号)による情報の流通が対象であり、特定の相手だけが受信するDMはこれに該当しないため、同法第5条の開示請求の対象外です。ただしDMの内容が脅迫罪(刑法222条)等の刑事犯罪に該当する場合は、刑事告訴を通じて捜査機関がMeta社に照会できる可能性があります。

Q.Instagramの開示請求にはどのくらいの期間がかかりますか?

A.発信者情報開示命令(新制度)と仮処分・訴訟(旧制度)で手続きの構造自体が異なり、一般的な期間の目安は開示請求の期間で解説しています。Instagramの場合、相手方であるMeta Platforms, Inc.が日本国内に主たる事務所を持たないため、裁判所が申立書の写しを送付し陳述を聴く手続き(情報流通プラットフォーム対処法第11条)に国内サービスより時間がかかる可能性がありますが、具体的な追加日数を示す公式データはありません。

Q.鍵アカウント(非公開アカウント)からの誹謗中傷でも開示請求できますか?

A.条件付きで可能とされています。情報流通プラットフォーム対処法上の「特定電気通信」に当たるかどうかは、フォロワーなど閲覧できる者の範囲が「不特定の者」といえるかで判断されます。フォロワー数が一定程度いる場合は該当性が認められやすい傾向にありますが、個別の事案ごとの判断になるため、フォロワーリストの画面など閲覧範囲がわかる証拠も保全しておくことが重要です。

Q.開示請求されたらInstagramのアカウントは凍結されますか?

A.開示請求(発信者情報開示命令)だけではアカウントは凍結されません。これはあくまで投稿者の情報を開示させる裁判手続きであり、Meta社にアカウント停止を求めるものではないためです。投稿がInstagramのコミュニティ規定に違反する場合は、開示請求とは別にMeta社への通報(削除申出)によって投稿の削除やアカウントの制限が行われる可能性があります。

Q.Meta社(Facebook・Instagram・Threads)はなぜ「大規模特定電気通信役務提供者」に指定されているのですか?

A.総務省は情報流通プラットフォーム対処法第20条第1項に基づき、一定の要件を満たす大規模なプラットフォーム事業者を「大規模特定電気通信役務提供者」に指定しています。総務省の公表資料によると、Meta Platforms, Inc.は2025年4月30日付でFacebook・Instagram・Threadsを対象に指定されました。指定を受けた事業者は、削除対応の迅速化や運用状況の透明化などの義務を負います(同法第5章)。これは投稿者を特定する発信者情報開示命令(同法第4章)とは別の制度です。

Q.Instagramの投稿の削除だけしてもらうことはできますか?(開示請求とは別に)

A.できます。総務省が公表している情報流通プラットフォーム対処法第21条に基づく届出資料によると、Meta社はInstagram・Threads向けの削除申出窓口としてhttps://help.meta.com/requests/1905988783530981/を届け出ています。投稿者を特定せず削除のみを求める場合は、この窓口からの通報が公式ルートです。ただし削除により投稿内容そのものが失われるため、通報の前に必ず証拠を保全してください。

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